「ねずみくんのチョッキ」作:なかえよしを 絵:上野紀子

この記事では、絵本「ねずみくんのチョッキ」について紹介します。
おかあさんが あんで くれた
ぼくの チョッキ
ぴったり にあうでしょう
いい チョッキだね
ちょっと きせてよ
うん
昔、わたしより足の小さな母の可愛い靴が素敵に見えて、こっそり履いてみたことがあります。案の定、母より足の大きな私が履いたら、母の靴は少し広がってしまって形が歪んでしまったのです。それを見た母が少し怒って、ちょっぴり悲しそうな顔をしていた。この絵本を読んで、その時のことを思い出しました。
どうして、他人の物って素敵に見えることがあるんでしょうね。本当に不思議ですが、理由がわかるようなわからないような。友達が使っていて素敵だなと思って真似して買ったら、案外そんなに良いと思わなかったり。なんなんでしょう、あの現象。
もしかして、誰かが大切にしているその様子が、好きなのかな…とか思ったり。
ねずみくんは、もちろんねずみなので、大体の動物よりも小さいです。ねずみくんのお友達は、ねずみ君の着ているチョッキが素敵だと思って、着てみたくなる。「かして」「僕にもかして」と、どんどんみんなが着回して…。ねずみ君より体の大きなお友達がさんざん着て回ってしまったので、最後ねずみ君の元へ帰ってきたチョッキは…ビヨンビヨンに伸びてしまい、ねずみ君はしょんぼり。大切なモノを「見せたい」気持ちも、誰かの大切なモノを「触ってみたい」気持ちも、どちらも本当で、どちらも素直で素敵だと思うのです。が、案の定伸びてしまっていくチョッキの様子を眺めながら読み進めていくのはちょっとハラハラしてしまいました。そして、やはり傷ついてしょんぼりしてるねずみ君の姿を見るのも悲しい。けれど、絵本最後の絵に注目してみると、その伸びてしまったチョッキをねずみ君はただ悲しむだけでなく、ブランコに見立てて、チョッキ伸ばしのとどめを刺したゾウくんとともに遊ぶ姿が描かれています。「起こってしまったことは仕方ない。切り替えて、楽しもう!」みたいな、強く優しくユーモラスに富んだ締めくくりにホッと心が温まりました。
誰かの大切なモノは、とても素敵に見えるけれど、その素敵なものを素敵だなと思う気持ちを大切にしていたいと思いますね。
| 読みやすさ | |
| 対象年齢 | 2歳くらい |
| 読了時間 | 約1分 |
以上、絵本「ねずみくんのチョッキ」の紹介でした。
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